横浜セントラルパーク歯科

インプラントVS入れ歯!6つの決定的な違いとは?

お歳を召されて歯の欠損が多くなってくると、入れ歯やインプラントを検討されることが多いと思います。この際、「入れ歯を取るべきか、インプラントを選択すべきか」という大きな分岐点に差し掛かるのではないでしょうか。当コラムで6つの決定的な違いをご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

1.手術の有無

インプラント治療では外科手術をする必要があり、入れ歯にはオペのような大掛かりな処置は必要ありません。この関係でインプラント治療には相応のリスクが伴います

近年ではコンピューターシミュレーションによって高精度のガイドラインが作成され、それをベースに顎骨に穴を開けるという安全性の高いプロセスが確保されていますが、それでもリスクがないわけではありませんので、この点をよく理解しておきましょう。


顎骨の厚みは、インプラント手術の実施可否に影響

患者さまによっては「顎骨の厚み」が不十分なため、インプラント治療を望まれていてもそれを実施できないケースもございます。歯科医院によっては骨を増やす治療によって対応できるケースもありますが、この処置には高度な技術が必要になります。

各種疾患の影響も…

インプラント治療の実施に影響を与える疾患として代表的なものをご紹介します。

 インプラント治療の実施に影響する主な疾患 

●糖尿病

糖尿病患者さまは血糖値コントロールが安定しないため、細菌に対する抵抗力が弱く、傷が治りにくいという特徴があります。切開部分の歯茎や骨の回復が遅れる傾向があるため、施術実施には慎重な判断が必要になります。

●肝硬変

肝硬変になると出血の際に血が止まりにくいという症状が出てきます。インプラント治療の手術では出血が伴うため、治療が難しくなる場合があります。

●骨粗鬆症

骨粗鬆症になると、骨の密度が薄くなってしまいます。顎骨の厚みとは別のところで安定性を欠くため、手術が難しくなるでしょう。

●狭心症・心筋梗塞

狭心症や心筋梗塞の患者さまは、血液をサラサラにするお薬を内服されています。この関係で出血が止まりにくくなっている可能性が高く、これらのお薬を一定期間中止する必要が出てくることもあります。


2.治療負担費の差

一般的にインプラント治療は入れ歯治療に比べて高額になる傾向があります。平均的なところで言うと、インプラント1本あたり30万円程度の治療費は必要になります(インプラントは100%保険適用外の自由診療です)。

これに対して、入れ歯治療は保険診療が適用されるものであれば3割負担で済ますことも可能です。ただし、耐久性や見た目などを考えると素材の良いものを選んだ方が良く、10年以上の長期的な入れ歯を想定するとトータル費用はインプラントと同額程度になることもあります


3.治療期間の違い

インプラント治療では、オペを終えても顎骨とボルトが結合するまでに半年程度の時間は必要になります。施術計画などにも時間を要するため、トータルで考えると1年弱の治療期間を要します。

一方、入れ歯治療については歯型を取って歯科技工士が入れ歯を作成するという工程で済みますので、一般的に3ヶ月程度と治療期間を短く抑えることができます。


治療完了後の通院にも差がある?

インプラントの場合、治療を終えた後も定期的に歯医者さんに通院して口腔環境が適切に維持されているかを確認する必要があります。これは「インプラント周囲炎」と呼ばれる歯周病に似た症状の進行を予防するためで、しっかりとケアできていないと顎骨を溶かしボルトの結合が崩壊するリスクがあるためです。

一方、入れ歯の場合には入れ歯完成後に「噛み合わせ調整」として一定期間歯医者さんに通っていただく必要があります。これは定期通院という意味ではなく、入れ歯完成後にある程度集中的に通院し、安定するまでの微調整を行なう必要があるという意味です。複数回通院していく中で、制作した入れ歯素材に合ったメンテナンス方や管理方法なども案内されます。安定した後については、自宅でのセルフ管理という形で一任されます。


4.噛み心地の違い

インプラントは「自分の歯で噛むような噛み心地」が味わえます。埋め込まれたボルトが顎骨に結合し、そのボルトの上に強固に人口の歯が被さっていますので、違和感なくお食事いただけます

これに対して、入れ歯の方は「どのような素材を用いるか?」という点で違いが出ます。お金をかければかけるほど快適な噛み心地に近づいてはいきますが、優劣をつけるとやはり顎骨に直結しているインプラントの方に軍配が上がります


5.審美性(見た目の美しさ)の差

インプラントは見た目の上で非常に高い審美性を誇っています。お歳を召されると笑顔に自信が持てないという方が多くなってきますが、インプラントであれば口元を隠す必要もなく自然な笑みがこぼれるはずです。

入れ歯については、どのような入れ歯を選ぶかによって見た目のニュアンスが異なってきます。ご想像のとおり、保険適用外の自由診療枠であれば見た目のデメリットも補いやすくなっていきます。


6.耐久期間の違い

インプラントは、定期的な通院や自宅ケアを怠らなければ、10年20年と使用できます。これに対して、入れ歯の平均寿命は4年から5年程度と考えられています。入れ歯の場合にも保険診療外の質の良いものを制作すればより長期的な使用が可能ですが、取り外した際に落としてしまうリスクなどもございます。

このため単純に「素材の強さ=耐久年数」とならないのが入れ歯の弱点だと言えるのかもしれません。インプラントの場合には落としてしまうようなリスクがありませんので、やはりトータルで見て長くご使用いただけます。


まとめ

当コラムでは、インプラントと入れ歯の違いに関して大きなポイントを6つご紹介しました。使用感や審美性、耐久性などで一般的に優位性が高いのがインプラントですが、治療費やメンテナンスの重要性などもございます

お選びになる際はしっかりと担当医の話に耳を傾け、手術上のリスクなどについてもよく確認してください。